まだまだ続きます、祇園祭。
後祭の宵山は、21日・22日・23日。
前祭は屋台や歩行者天国のせいか、若くて元気な人が多い印象ですが、
後祭は落ち着いていて、大人のお祭りな雰囲気。
みんな後祭のほうが好きって言います。
後祭は前祭より少なく、全10基の山鉾が見られます。
今年は明るいうちに見に来ました。
こちらは八幡山。
八幡山では厄除けの粽の他、鳩鈴・鳩笛など、鳩モチーフの可愛いお品を売ってはります。
八幡山の鳩あんどん。
とってもキュート。
また山鉾町のご家庭をのぞき見れる、屏風祭も楽しめます。
野田家や吉田家など、表の格子を外して秘蔵の屏風や美術品、調度品などを飾り、
通りから鑑賞してもらえるようにしています。
網代に御簾、山のような檜扇・・・その優美さといったら!
見世の間とはいえ、こんな暮らしをしている人がいるのかとため息が出ます。
私の推しはなんといっても、孤高の(*個人的なイメージです)北観音山さん。
前祭の宵山の新町通りって窒息しそうに混雑するので、
ゆっくり見られるようになって嬉しいです。
帰ろか迷たけど、
やっぱりお囃子聞いて帰らなね。
18時頃から提灯が点り、こんちきちんとお囃子が聞こえてきます。
夜の山鉾とはもう、お別れ。
提灯は外され、山鉾巡行に備えます。
新町通りを塞いでいた北観音山、四条通に出ると昨晩よりひと回り、小さく見えます。
京都は梅雨明け、快晴の24日。気温も上がり、夏日となりました。
今年は11時30分頃、四条新町にて、北観音山最終の辻回しを見学。
ヨーイ、ヨ―イトセ、ヨ―イトセ。
小刻みに方向転換していきます。
厄除け粽も北観音山さんだけは非売品。
巡行中、囃子方さんが投げてくれる貴重な粽を、いつの日かキャッチするのが夢です。
ちゃんと巡行を終えた粽こそ、本物(価値がある)だとも言われています。
その後新町通りを上がって、南観音山のお家の前で帰りを待ちました。
暑い中、本当にお帰りなさい。
だんだん早くなる最後のお囃子。自然と沸く拍手と三本締めに、思わずじわっときます。
感動も束の間、山の後ろに人だかりが。
おしりに挿している柳の大枝は切って巡行後授与され(という名の奪い合い…笑)ます。
柳は持ち帰って玄関に飾っておくと無病息災のお守りになるので、人気なんですよ。
同時間の大船鉾の辻回しを諦めて柳を入手しました。
ちなみにこのコースは、
新町通で真直に見たい+混雑嫌や+お寝坊したいを叶える私のおすすめコースですが、
八幡山、北観音山、南観音山しか見れません。
193年ぶりに唐櫃(からびつ/木箱)で巡行に復帰した話題の「鷹山」、
歴史的瞬間はちょっと見たかったなぁ。
今年から3年間、この唐櫃巡行を行うそうです。
来年は早起きするか。
ちなみに山鉾巡行のあとすぐに、昨年酷暑を理由に異例の中止となった花笠巡行、
夕方からまた還幸祭(お神輿ほいっと)が始まり、息をつく間もない24日。
28日にもまた神輿洗式。
31日に八坂神社の疫神社夏越祭をもって、1ヵ月間続いた祇園祭は終了し、
京都は本格的な夏に覆われます。
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錺屋女将・涼子