前回あゆみさんが、日本髪を結うていただいたご縁で、
ひと月待たずして二度目の機会に恵まれました。
今回のテーマは大正ロマン香る、洋髪。
なんと私も、結うていただくことに!
撮影用に、着物もアンティークの物を
コーディネイト&着付けをしていただきました。
あゆみさん(左)は「束髪」。明治時代に日本髪に代わる髪型として誕生。
わたし(右)は「耳隠し」。洋服にも合うことから大正時代に大流行したそうです。
西洋への憧れもあったんでしょうね。
このあと更にモダンな「断髪」が登場します。女性の髪形が劇的に変化した百年。
月屋の建物も、この髪形が流行った頃に建ったことでしょう。
着物や櫛も、同じくらいの時代のものかもしれない。
髪を結うてもろて、それを3日間梳かないで維持して暮らしてみて、
合わせて着物も着たりして、
とても楽しく、豊かな体験をさせていただきました。
髪を毎日洗って梳くようになったのなんて、最近の文化ですからね。
普段から息をするように着物をお召しになる御三方のように、
いつか着慣れたいものです。
この2度にわたる髪結いで、髪飾りに惹かれるようになりました。
(聖子さんが素敵なの持っていらっしゃったので・・・)
先日みんなで京都アンティークフェアにいったときに、
傷ものの櫛と笄のセットを買い、お直しして磨きました。
どこぞのお嬢さんの、宝物だったに違いない。
そのバトンは大事に受け取ってあげたいし、
いつか誰かに渡したい。
値段に関係なく、アンティークとはそういうもの。
今回私が、髪結いによって櫛に興味を持ったように、
月屋にいらっしゃったお客さまにも、町家で過ごす一晩、
漆塗りの膳や椀で朝食を召し上がっていただいて、何かのきっかけとなれば・・・
嬉しいなぁと、思ったのでした。
御旅宿月屋
女将 涼子