*謹んで新春のお慶びを申し上げます*
よう晴れた、ええ元旦でした。
昨年はコロナの影響で年末年始に休業をいただいたので、月屋で過ごすお正月は、2年ぶり。
お正月の月屋では、おせちと白味噌のお雑煮を召し上がっていただきます。
元旦は、お煮しめ、伊達巻、たたき牛蒡、鰊の昆布巻き、数の子入り松前漬け、赤かぶの千枚漬け。
三が日、日替わりでお出ししていきます。
鶴と松のお椀や、鯛型皿など、この一年お正月用にと骨董市で集めてきた器たちをおろしました。
お出しする時には、気分が高揚します。
白味噌のお雑煮が初めてで、それを楽しみにお越し頂いたお客さま。
昨年のお正月、コロナでやむなくキャンセルし、今年こそと再予約してお越し頂いたお客さま。
嬉しいお声ときれいに帰ってくれたお膳が、何より励みとなりました。
二日の朝ごはんは、薄かま三種、ふき炊いたん、胡桃入りごまめ、棒たら煮、鯛の子昆布巻、栗きんとん、千枚漬け。
三日の朝ごはんは、ローストビーフ、高野豆腐炊いたん、紅白なます、金柑煮、黒豆、数の子、千枚漬け。
三泊していただくと、全ての種類をお召しがりいただけます。
大掃除、お正月飾りに、お節の仕込みにとばたばたした年末から、
こうして静かな元旦を迎えるのは毎年恒例で、代え難い清々しさがあります。
旧年中は、大変お世話になりました。
5月に錺屋(という建物)を失って、ぼんやりと過ごしてしまった半年。
スタッフに頼ることも多く、背からでなく、左右から支えられてきました。
本年こそは気を引き締め、月屋、そしてこれからの錺屋共々、前に進め、精進して行きたいと思います。
コロナ禍でなかなか旅行の難しい中、お越しくださったお客様には、本当に感謝しかありません。
おかげさまで無事新年を迎えることが出来ました。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
・
御旅宿月屋 女将
上坂 涼子