月屋について
月屋のある京都、旅人はいつも、訪れる土地のことを思い浮かべ、その場所らしい時を過ごすことを夢見ます。 私たちは、日々暮らしの中に感じるこの町の豊かさやその奥行きを、水面の月をそっと、 すくい取るように月屋の中に封じ込めて、皆さまにも楽しんでいただこうと思っています。 月屋も、私たちもまだ若く、老舗の含蓄はありません。 けれど仲間と共に工夫を凝らし手間をかけ、昔からの知恵を借りて、 町の一部であり続けたこの家の時間を取り戻し、また作り出すことができます。 折々のお花やしつらえ、朝ごはん。 多くの方に喜んでもらえるよう、暮らしに学び、それを楽しみながら、 私たちのおもてなしをご用意しております。 京都で、月屋で流れる時間に身をもたせ、よりよい旅を送っていただけますよう。
ほんまもんの 京町家に宿泊する。
町家は、木・土・紙でできています。
竹を編む、土を塗り重ねる、木を組み、油と柿渋で磨き込む。
月屋の建物は、自分たちの手を動かし、何百年と変わらないやり方によってもう一度蘇った
大正九年築、中二階の京町家です。
毎朝、今日が始まる気配を運び、夕方には古い建具のガラス越しに柔らかな西日が射しこむ、
新町通りに面したベンガラ格子と虫籠窓。おくどさんのあった高い火袋の通り庭を抜け、
奥に坪庭を臨む縁側。
季節毎、時刻毎、それぞれの佇まいを見せる客室で、ごゆるりとお過ごしください。
月屋に残る京町家の風景