昨年楽しめなかった分、
今年はたっぷりと楽しませてもらいました。
7月10日~の鉾立てでは、いちばん重量があると噂の鉾、
月鉾の立つ瞬間を見守りました。
真木(約25m!)を差し込むために一旦寝かされた鉾、
それが掛け声とともにゆっくり立ち上がる姿は、迫力があり、ひやひやあり、大変見ものです。
そしてむかえた前祭宵宵山。
夕暮れの四条通り、函谷鉾とその奥に月鉾と、とっても美しかった。
しかし翌日の前祭宵山、京都には怪しげな雲が・・・。
異例の台風の到来で、
風対策のため、装飾をはずされ、シートでぐるぐる巻きにされたり、
くくり付け固定される山鉾たち。 こんな宵山はじめて・・・。
台風で中止された例なんてここ数百年ないそうですが、
朝5時の時点で警報だと、翌朝の山鉾巡行は中止。
これまたひやっとしましたが、なんとか無事決行。
7月17日午前11時30分に御池新町で辻回しをし、
新町通りを下ってくる山鉾を、新町三条下がったところで待ち伏せ。
文化財のお人形さんたちはカッパをきせられ、絨毯にはビニールカバー。
御稚児さんのお化粧は流れ落ち、曳き手さんはずくずく。
どしゃぶりの中、皆さん頑張ってらっしゃいました。
そして7月23日は後祭宵山。
見どころは、150年ぶりに昨年より巡行に参加している「大船鉾」。
禁門の変により木部などほとんどを焼失したため、当然新築!
まだ白木のままで、未完成なので、
今後何年もかけて漆塗りや、装飾等が施されていくそうです。
毎年宵山の新町通りって窒息しそうに混雑するのですが、
後祭に分かれから、人も少なくゆっくり南観音山・北観音山を見られるようになりました。
後祭いい!!宿の混雑状況も、前祭よりずっとましでしょうしね。
7月24日は後祭山鉾巡行。梅雨明けし、すっかり晴天。
広い御池通り、河原町通りで見学しました。
狭い道の近さと迫力もたまらんけど、
広い道では全体像がよく見える利点があり。
そしてその夜は八坂さんのお御輿、還幸祭。
午後5時頃四条御旅所を三基の神輿が出発し、
それぞれ所定のコースで街中をほいっとーほいっとーとかつぎ周ります。
寺町錦の22時頃、すんごい熱気、湿気とともに男の津波が押し寄せてきました。
八坂神社に戻ってそれから祭典、ここまで見ると24時まわります。
山鉾巡行の日の一日は、とっても長いんです。
7月まる一か月続いた祇園祭は31日、八坂神社の『疫神社夏越祭』をもって終了。
名残惜しくて、茅の輪くぐりにいってまいりました。
茅(ちがや)で作られた、大きな輪っかをくぐる事によって、
お清め、厄払い、そして無病息災を祈願する行事です。
祇園の真ん中にありながら木の生い茂る八坂さん。
この日もカンカンと照る太陽と真っ青の空。
ミーン、ミーンと蝉が鳴いており、夏休みみたい。
ちょっぴり切ない。
お祭が終わると、京都はただただ暑くなります。
また来年まで、さようなら祇園祭。
月屋 女将