壁をこそげていると、ボロボロっと壁が落ちて、
なくなっちゃうところがありました。
昔の竹小舞(竹を縄で編んだもの)が丸見えに。
新しい竹を継ぎ足して、補修していきます。
そして、落ちた古い荒壁は、水とスサ(細かい藁)を練って、
くさくなるまで寝かし、再利用します。
新しく壁を作り直したところも、
竹小舞を編んで、荒土を塗りつけていきます。
この後、中塗り土をつけていきますが、
その前にからからに乾かします。
ボロボロになっていた玄関の壁も、この通り!
きれいに修復できました。
竹小舞と荒土塗りは、京町家が、
本当に、木と土でできているということを実感させてくれました。
ただ、手間をかけているだけの、木と土がすべてなんです。
もう何百年も変わっていないような手法で、
今でもほぼ同じ材料で修復できることは素晴らしい。
建物が呼吸して、生きているからこそ、続けられるのだと思います。
さぁ、次は中塗り土へ!
錺屋・月屋
女将